『頭の回転が速い人の話し方』を読みました

 

 

2016年5冊目。

 

人工知能は人間を超えるか』を読み、人間の持つコミュニケーション能力の高さと必要性を再認識し、コミュニケーション関連の本を手に取りました。

 

本書では「ユニバーサル・トーク」「戦闘思考力」という2つの手法を提案しています。

 

「ユニバーサル・トーク」とは著者の造語であり、『どこでも、いつでも、誰にでも伝わる話し方』のことだそうです。著名人で言うと、池上彰さんがその理想形として紹介されていました。端的に言うと、ローコンテクスト化したほうが良いということでしょう。

 

ローコンテクストを意識した時に大切なことはボキャブラリーだと思います。いくら丁寧に話をしたところで、適切な語句を選べないようでは内容が正しく伝わりません。そういった意味では、この前読んだ『頭は「本の読み方」で磨かれる』で茂木健一郎さんが語っていた、「名作を読んで表現を磨く」的なことがとても大切なんだなーと再認識し。

 

「戦闘思考力」とは『頭の回転をコントロールし、時にはさらりと切り返し、時には相手を答えに導く思考の武道』であり、頭の回転をギア数に例えて、トップ・ミドル・ローギアと使い分けることが重要とのこと。トップギアはレスポンス重視で共感性が低い状態を指し、ローギアはレスポンスが低いけれど共感性が高い状態。

 

ローギアの使い方が上手い有名人として蛭子能収さんを挙げていました。たしかに、いつもマイペースで場の流れに飲まれないその姿は、視点を変えて観察してみるとある意味すごい強みですね(テレビ的には空気を読まない(もしくは読んでいない)ローギアを否定的にとらえて面白さを演出していますが)。

 

その他、全体を通して相手の話をよく聞いて、負けさせないことが大事であるとか。しこりを残さずに、両者共に有益となるようコミュニケーションが理想らしい。

 

 

こういったコミュニケーションに関連する本を読んで思うことは、実践する機会が、職業柄あまりないということ。普段のコミュニケーションでは意識して試行錯誤することが出来ますが、不特定多数を前に話をする機会が滅多にないため、真価をはかることができないのが残念です。